
クレジットカードを日頃から使っている人に問いかけた場合、『分割払いを使った経験がある』と答える人はどれくらいいるのでしょうか?
データをもとにクレジットカードがどのように使われているのかゆっくり見ていくことにしたいと思います。
勿論私も分割(リボ)の経験者です。
❏分割払いをするときってどんな時?

日頃生活する上では、クレジットカードの使い方について深く考える機会がないのも無理はないかと思います。
まず、クレジットカードの使い方にはざっくりと2種類あります。
- 包括クレジット…レジでクレジットカードを使うとき(例)
- 個別クレジット…スマホや学費、車のように申込書を伴うとき(例)
同じクレジットカードで支払いをするにしても、
①の場合はレジでピッとすれば済みますが、②の場合は申込書に個人情報を記入して、クレジット会社の審査を通すという流れを踏みます。
両方ともご経験がある人も多いのではないでしょうか。
要するに、高い買い物をするときには②のケースが適用されるということですね。
ですので、②は『分割払い』がある程度前提だといえます。
こういう言い方をすれば、
分割払いも実はなじみのある買い物かもしれないですね。
❏分割払いしている人はどれほどいる?
さて、分割払いは案外みんな活用しているということをお話ししたうえで以下の表を見て頂きたいと思います。

こちらは平成30年度の割賦販売統計データ(CICより参照)をもとに作成したものです。
そのうち、赤字の部分が分割払いの利用者数になっています。
- レジでの買い物を分割・リボ払いにしている人:約1,800万人 …①
- 申込書を通して、分割払い契約をしている人 :約4,700万人 …②
日本の労働人口(20歳以上)は平成30年時点でおよそ6700万人と推計されていいます(参照:総務省統計局より)。
それぞれ日本の労働人口(20歳以上)の①:27%、②:70%程度が分割払いを利用しているという計算になります。
やはり②を経験している人が2/3以上にものぼり、その性質上割と一般的と言ってもよいのではないかと思いますが、①については3割程度にとどまっています。
やはりムリしてお買い物をしている人たちが3割近くいるということですね。
このデータをみて、
『3割もいるならいっか!(*’ω’*)』と捉えるか、
『やっぱり分割(リボ)してる人少ないなあ』とするかは人それぞれになるかと思います。
あなたはどっちですか?
❏クレジットカードで分割決済は恥ずかしいのか?

そもそも、分割決済が何を意味するのかというと、
- 急な出費が発生したのに、そのための準備ができていなかった
- カードで生活をしているが、明細の管理をしないせいで止むを得なくなった
- 高価なのに我慢できず、ついつい見栄を張ってしまった(欲張った)
いろいろ事情はあるでしょうが、どれも共通しているのが自分自身と収支を管理できていない点です(不慮の事故など、本当に止むを得ないものもあると思います。予めお詫びします)。
分割決済を『恥ずかしいのか?』と気にしている人は、特にレジにおいて『分割で』と言ってしまうことなのではないでしょうか。
確かに私自身も、レジのお会計で分割指定している人に遭遇したことはありません。
この心理を狙って『あとから分割(リボ)』というサービスが生まれたのだと思いますが、
どうしても気になるという方は友人や家族に『分割(リボ)払いをどう思うか』尋ねてみたらどうでしょうか?
3人に2人は『No』と答えると思いますが。
❏余裕のある生活をしよう

分割(リボ)払いに頼っているうちはいつまでもお金がたまることがないのではないかと先を思いやられます。
あなたがムリして得たモノの対価が利息であり、そのお金はあなたではない他の誰かのものになってしまうからです。
分割しないと消費がままならないのは、その人たちが受けとっている収入をすべて使い込む習慣があるともいえます。
なかには、自分にルールを課して『〇才になるまで絶対にさわらない口座』でお金を管理している人もいるかもしません。
たとえそうであったとしても、もし手元から利息としてお金が減っていくのであればトータルとしてはマイナスですので、その口座は何の意味も成していません。
貧乏人といわれる人々の特徴に、『モノが先、支払いは後』というものが挙げられます。
これは実際に貯金等の資産がある無しに関わらず言えることです。
どんなに収入が高くても、『モノが先、支払いが後』という行為を繰り返しているうちは、どんなに節約しようとお金は近寄ってこないのではないでしょうか。
自分自身の行動や欲望を少しずつ実現していくことは素敵なことだと思いますが、収入に見合った計画を立てないと、いつまでも経済的な余裕ができず、違うところで『恥ずかしい』と感じざる得ない時が来てしまいます。
❏支出を減らすことから始めよう

分割(リボ)払いが頭にちらついている人に対しては、筆者の私としては、今一度『そのお買い物は必要ですか?』と問い正してみてほしいと思います。
節約は窮屈です。
嫌というほどほどわかります。
でも、分割払いに追われる日々、更にはお金のない日々はもっと窮屈ですよ。
ムリして手にした一瞬の喜びは、遠くない未来にあなたの首を絞めることになるでしょう。
なぜなら、その喜びは本来あなたが手にする予定ではなかったものだからです。
- 『今を楽しみたい』
- 『時間は返ってこない』
分かります。
『今じゃないといけないのか?』と問い直してみて下さい。
今だけ楽しいのと、10年後も楽しいのとどっちがいいですか?
『今だけだから』と思って手にしたものが、あとあと『そうでもなかった』と風化してしまった経験はありませんか?
目の前の小さな喜びを積み上げる人生を否定はしません。
それでも節約をしたくないという人は、家賃、自動車の維持費、スマホ代、サブスク、見直せる固定費があればそこから見直していくことをオススメします。