この記事は、日本人がなんで中国語の発音を難しく感じるかについて考えたものをまとめたものです。
中国語には四声というものが存在し、日本人にとってはこれが一番の壁となっているのは周知のことですね。
いきなり中国語で話をしても難しいと思うので、日本語を例に出して話をしていきたいと思います。
*動画の方が間違いなく言いたいことが伝わると思うので、そのうちやってみたいですね。
日本だと『すし』は『すし』でしかない

こいつ何言ってんだ…と思われるかもしれませんが(笑)
ここでは『すし』という単語を例にとってみます。
あなたが『すし』という言葉を聞いた時、思い浮かべるのは恐らく日本の伝統的な料理『すし』ですよね。
なぜかというと、『すし』という発音に対してこの『すし』しか存在しないからです。
冒頭申し上げましたが、中国語の母音は四声活用によって変化します。
いかがでしょうか、無理ゲーな感じがしますでしょうか?
日本人が「『すし』をローマ字で書いて下さい」といわれた時、書くのは恐らく『sushi』でしょう。

ということで『sushi』の四声変化を表にしてみましたが、どうでしょう。
これはあくまで四声変化を4×4で計算しただけですので、実際には存在しない発音もありますが、かなり多いですよね。
日本語の『すし』をこの16通りでどう発音しようが『すし』は『すし』ですが、中国語は『sushi』といえばその言い方で全部意味が変わってきます。
これが中国語の難しいところです。
言い方を変えるだけのようにも見えますが、口の動かし方、舌の動かし方なども絡んでくるので実際は表で見るよりもややこしいです。
日本人が初めて中国語を勉強するとき、よく『ma』という発音が例として出されますね。
あんな感じで短い言葉をたくさん発音しまくるのが習得するには早いです。
ただ教科書をみて覚えるだけでは身につきません。
日本語の『おさめる』でも発音は一つしかない

いやいや日本語だって、同じ発音だけど漢字も意味も違う言葉があって難しいっていうやん…
それの例として『おさめる』を挙げておきますね。
外国の方が日本語を学ぶとき、こんな言葉ってかなり難しいんじゃないかと思います。
これは全部漢字も意味も違うのに、発音は同じですよね。
だから余計に難しい。
そして、日本語を知らない中国人に言葉を教えるとき、面白いことが起こります。

例えば、こんなエピソードを聞いたことがあります。
日本で働く中国語の先生が中国にいる母に『a-ri-ga-to』を教えたときのこと、
それを口にしたお母さんが『なんて意味なの?』と尋ねると、
先生は『謝謝』と答えました。
お母さんは『こんなに長いのにたったそれだけ!?難しすぎる!!』と言ったそうです。
面白いですね。
他にも日本語を知っている中国人の方で『日本語はなめらかで耳触りがいいよね』っていわれる方がいますが、これはこんな感じで発音に語気がなく、すべてがフラットだからですよね。
語気を操るという文化が日本人にはない
上記の通り見てきましたけど、中国語の勉強は語彙力以前に『語気』の練習が必要です。
座学で知識を詰め込むのはもちろん大切ですが、口を動かす訓練をたくさんこなさないとリアルな会話はしづらくなってしまいます。
日本語にはない口の動かし方をするので、最初は口に出して言ってみるのがなんか恥ずかしくなってしまうかもしれないですが、その壁を乗り越えさえすれば、あとは語彙力です。
間違った中国語を話すことに対して中国人の方は笑わず教えてくれると思うので、思い切って発言してみてください。
日本人にとって中国語を学ぶのは難しいのは自然なことなので、どんどん会話してみるといいと思います。
*自戒の意味もこめて
いきなり中国語の単語で勉強するのがしんどいようであれば、今回の『すし』のように日本語の単語を中国語っぽくいってみたらどんな感じになるのかやってみたらいいという気がするんですけどね。
『あ→り⤴が⤵とう⤴』みたいな感じで練習してみれば退屈せずに取り組めるんじゃないかなというのが私の意見です。