2019年5月28日、米国の “ニューヨークタイムズ紙”
【要旨】テイクアウトアプリは中国をプラスチックまみれにしている
テイクアウトアプリのゴミ問題
スパゲッティも、焼肉弁当も30分で到着する。ただし、これらの食品を包装する容器は何百年もの間分解できないかもしれません。
中国のテイクアウトアプリの人気爆発は、同時に中国をテイクアウトのお弁当箱、カトラリー、ビニール袋だらけにしてしまっている。中国のごみ収集システムは非常に大きな圧力を受けています。
科学者らは、2017年に中国でオンライン注文によって発生した包装廃棄物は160万トンであったのに、このたった2年間で9倍にもなっています。とはいえ、中国の一人当たりのプラスチック廃棄物はまだアメリカより少ないのです。
しかし研究者らは、中国のプラスチック廃棄物の約4分の3が管理しきれていないゴミ捨て場に埋め立てられるか、またはこの手のごみはほったらかしにしていると、海に流されやすくなってしまうと推定しています。
容器をリサイクルする上での課題とは

中国のゴミ収集業者は、一部のプラスチック廃棄物をリサイクルすることに成功し、工場で使用しています。
政府の統計によると、中国のプラスチック廃棄物のうち25%はリサイクルできますが、米国では10%未満に過ぎません。
ただし中国では、持ち帰り用の弁当箱は基本的にリサイクルされていません。なぜならこれらの使用済みのお弁当箱は、まず洗いす必要があるうえに、それ自体が軽すぎるせいで、廃棄物を集める人がリサイクル業者に売るにあたってあまり魅力的ではないのです。
「半日頑張っても数セントにもならない、割に合わない。」と上海のオフィスビルで廃棄物を収集しているRen Yong氏は語った。
仕事に追われる多くの都市住民にとって、持ち帰り用のアプリは自炊や外食に取って代わるものとなっています。
運送費もさほどかからず、テイクアウトアプリの値引き率は非常に大きい点は合理的なようです。
iResearchのデータによると、2018年の中国の主要テイクアウトプラットフォームからの注文総額は700億ドルです。参考までに、今年の米国は190億ドルと推定されています。
さらに、テイクアウトアプリは間接的にレストランでより多くのプラスチックを使用することを奨励しています。一部のレストランでは、油漏れなどのクレームを回避するために、厚めの箱を使用するか、ビニール袋をもう1枚追加するようにしているようです。
(著者Raymond Chung、キャロラインチャン、翻訳)
※环球网をもとに編集。